アドラー心理学⑦共同体感覚は人生に立ち向かう勇気を補充する

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    目次

    今日のテーマ

    friend

    今日のテーマは『共同体感覚』よ。

    アドラー心理学は、これを身に付けることが最終目標になるわ。

    確認しておくが、『共同体感覚』を身に付けると結局どうなるんだ?

    『自分は共同体の役に立つ人間だ』

    こんな自信がついて、共同体の中に自分の『居場所』を感じられるのよ。

    自分の『居場所』か‥‥

    それは確かに大切だな。

    共同体感覚を身に付ける『目的』ってなんなんだ?

    人間は、徹底的に社会的な生き物よ。

    生きている限り、他人との関わりを捨てることは出来ないわ。

    fence

    そして他人と関係すれば、必ず、何かしらの『問題』にぶち当たる。

    それらの、人生の問題を解決しながら、次の問題に立ち向かうエネルギーを補充していく。

    共同体感覚とはそういう行動なのよ。

    ‥‥ふむ。人生のトラブルに立ち向かえば、当然、疲れる。

    そこで心が折れてしまわないように、次に来る問題に備えて、エネルギーを補充する‥‥

    世の中には、心が折れて、ネガティブになってしまった人が大勢いるわ。

    むしろ「世の中、心が折れた人だらけ」と言った方が正確かもしれない。

    常に前向きに生きようと思ったら、どうしたって、継続的にエネルギーが必要になるのよ。

    なるほど。
    人生を『前向き』に生き続ける為に必要なのが、共同体感覚なんだな。

    エネルギーが尽きないように、補充しながら人生を戦っていくんだな。

    おっしゃる通りよ。
    アドラー心理学では、『エネルギー』ではなくて『勇気』と呼ぶけどね。

    courage

    ‥‥勇気か。たしかに前向きに生きる為には必要っぽいな。

    さっきから言ってる人生の問題というのは、アドラー心理学では人生の課題って呼ぶんじゃなかったか?

    人生の課題に立ち向かう

    task

    幸せに生きようと思ったら、どうしても直面せざるを得ない問題。

    それが『人生の課題』ね。

    仕事・交友・愛

    この3つの課題を乗り越えれば、幸せに生きることが出来るわ。

    この課題を、心を折らずに乗り越えるんだな。

    そう。『勇気』を持って、前向きに乗り越え続けていくの。

    共同体感覚は、その勇気を補充するための『良循環』なのよ。

    良循環?

    共同体感覚を身に付けるための、3つの行動があったわよね?

    自分を受け入れる
    他人を信頼する
    他人に貢献する


    この3つは輪っかになっていて、完全にリンクしているわ。

    これを回っていれば、勝手に勇気が補充されるから良い循環ってことね。

    自分を受け入れて、他人を信頼して、他人に貢献していれば、勝手に勇気が補充される‥‥

    特に『他人に貢献する』という行動が、一番直接的に勇気を得られるわ。

    詳しい内容は、また今度話すけどね。

    とりあえず、この輪っかをぐるぐる回ればいいって事だな。

    そうそう。共同体感覚の輪っかに飛び込むのは、大縄跳びの感覚に似てると思えばいいわ。

    この循環がうまくいかないと、いつしか『悪循環』に陥ってしまうの。

    強がって嘘をつく。疑って敵対する。自分の利益しか考えない。

    嘘  敵対 自己中
    なんか孤立してしまいそうだな。

    孤立してしまって、人生の課題に立ち向かう勇気が得られない‥‥

    でも、大縄跳びに飛び込むにも、やっぱり『勇気』が必要なんだぜ。

    勇気を得るために飛び込もうと思っても、そもそも飛び込む勇気がなかったらダメじゃないか?

    そうね。
    その疑問は私も持っていたわ。

    共同体感覚は、すべての考えが輪っかになって循環しているから、どうやって飛び込めばいいのか?

    つまり、どこから始めればいいのか?

    うん。
    共同体感覚の輪っかに飛び込む勇気が出ない人は、どうしたらいいんだ?

    その答えはアドラー心理学の入り口に立ち戻れば見つかるわよ。

    まず最初は課題の分離

    第5回で解説した、アドラー心理学の出発点『課題の分離』

    どうしても『勇気』が出ない人は、まずはこれをやってみるといいわ。

    課題の分離か‥‥

    たしか、自分と他人の課題をハッキリ切り分けて、お互いに干渉しないようにする行動だったな。

    そう。人間関係なんて人それぞれよ。

    誰にでも当てはまるような、人間関係を改善するアドバイスなんて嘘くさいし、そんなの無いと思う。

    課題の分離は、人それぞれの人間関係をリセットする方法だから、

    みんなやるべき事は違うし、変な宗教みたいな嘘くささは無いな。

    でもそれだけに、難しい行動のような気がするぜ‥‥

    まぁね。
    相手や状況が変われば、誰の課題か?という問題も変わってくるわね。

    でもね、魔理沙。課題の分離は、
    今日から 今この瞬間から
    自分だけで 誰にでも


    出来るテクニックよ。まずは今一番困っている人間関係から、課題の分離をしてみたらいいと思うわ。

    そうだな‥‥ 人間関係を整理して、問題を軽くすれば、気持ちに余裕が生まれるはずだ。

    「次に何をしよう?」という余裕が生まれるはずよ。

    そこから共同体感覚に入っていくといいんじゃないかしら。

    ふむ。今までに聞いた解説を思い出してみるぜ。

    ちなみに、共同体感覚はどこから始めると良いんだ?

    自己受容  他者信頼  他者貢献

    どこから飛び込んでもいいけどね。

    私は『横の関係』から始めたわ。

    横の関係?
    共同体感覚と関係ないじゃないか。

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    次に横の関係に進む

    『横の関係』は、アドラー心理学の全体像を解説した時に、少し出てきただけだったわね。

    課題の分離をした後は、横の関係に進むのが自然な流れかも知れないわ。

    次回からじっくり説明するわよ。

    なんだよ『横の関係』って。
    共同体感覚と関係あるのか?

    私がアドラー心理学を知った時に、共同体感覚を身に付けたいと思って、

    最初にやったのが『課題の分離』で、その次が『横の関係』だったわ。

    これは共同体感覚の『基礎』となる考え方で、他人と『対等な関係』を築く行動なの。

    自分を受け入れたり、他人を信頼したり、他人に貢献したりするには、

    今言った、みんなと対等に付き合う『横の関係』ってやつを作らないといけないのか?

    そうよ。共同体感覚は『横の関係』を土台として成立するの。

    これも『課題の分離』といっしょで、今日からでも始められるわよ。

    次回からは、その『横の関係』について話してくれるんだな?

    そうなるわね。私自身も、その考え方のおかげで人生を変えられたから、

    よく理解して、共同体感覚に近づいてくれたら嬉しいわ。

    ふうん‥‥ 実際に変えられたのなら、聞く価値あるかもだぜ。

    でも最後にひとつだけ教えてくれ。

    どうして共同体感覚の輪っかを回ると勇気が得られるんだ?

    courage

    ふふ。魔理沙の質問はいつも的確ね。

    さっき私は言ったわね。

    他人に貢献すると、一番直接的に勇気を得られるって。

    うん。

    他人に貢献すれば、
    感謝される。

    感謝されると、

    人は勇気を得られる。

    ものすごく簡単に言ってしまえば、そういうことよ。

    感謝されると勇気を得る‥‥?

    そう。人が勇気を得られるのは、自分の価値を実感できた時なのよ。

    「ありがとう」
    「あなたのおかげで助かった」

    こんな言葉以上に、人を勇気づけてくれる言葉は無いの。

    直接そんな言葉をもらわなくても、他人に貢献できてる、っていう実感が重要なのよ。

    praise

    自分の価値を実感できるのは、誰かに『褒められた時』じゃないのか?

    おっと魔理沙。
    「褒める」というキーワードは、アドラー心理学では要注意よ。

    その話を始めると長くなるから、今日はここまでにしておくわね。

    次回に進みます

    嫌われる勇気の徹底解説

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