アドラー心理学⑧褒めるより叱るより感謝!横の関係を築こう!

    目次

    今日のテーマ

    equal status

    今日から数回に分けて『横の関係』について解説していくわ。

    これは「他人と対等に接する」考え方で、アドラー心理学の最終目標、共同体感覚の基礎となる行動よ。

    他人と対等に接する‥‥か。

    言うのは簡単だが、実際にやろうとすると難しいんだろうな。

    そうね。みんな自分と他人とを比べてしまって、優れてるとか劣ってるとか考えちゃうからね。

    comparison

    他人と比べるのは、自分がどの位置にいるのかを確認しようとする、人間の本能みたいなものよ。

    見下したり、逆に卑屈になったり、問題から逃げたりするわよね。

    たしかにそうだな。
    自分と他人を比べなかったら、優劣もつかないから楽なんだがなぁ。

    そこで必要なのが『横の関係』なの。

    他人と比べず、対等に接する生き方を身に付けるのよ。

    詳しく解説するわね。

    感謝が勇気を補充する

    praise

    前回の最後に魔理沙は言ったわね。

    『勇気』は、褒められることで得られるんじゃないのか?

    たしかに言ったぜ。

    「他人から感謝されると、人は勇気を補充できる」って霊夢は言ったが、

    私は『感謝』されるよりも、褒められたり、能力を認めてもらう方が勇気を得られると思うんだぜ。

    多分ほとんどの人は、魔理沙の考えに賛成すると思うわ。

    たしかに褒められたり、能力を認められたりすると嬉しいわよね。

    そうだぜ。私は「ありがとう」なんて言われるよりも、

    「君はすごい・えらい」って言われる方が自分の価値を実感できるぜ。

    一般的に、褒められたい!能力を認められたい!と思う気持ちを、

    承認欲求と呼ぶのは知ってる?

    深く考えたことは無いが、聞いたことはあるな。

    アドラーは、この承認欲求を否定したのよ。

    誰かを褒めるのも、褒められたいと思うのもダメってことか?

    そうね。アドラーは『褒める』ことも『叱る』ことも否定したわ。

    アメとムチは他人を操作する手段

    なんだって? 褒めることだけじゃなくて叱ることも否定したのか?

    そうよ。なかなか衝撃的よね。

    どうしてだ? だいたい、人に何かを教える時は、アメとムチを使い分けるのが常識じゃないか?

    優しくし過ぎると調子に乗せるし、厳しくし過ぎると嫌がられる。

    どちらもバランスよくやらないといけない。

    アメもムチも使わずに、どうやって相手をコントロールするんだよ。

    その質問への答えが今日のテーマよ。

    他人との間に横の関係を作れれば、アメとムチなんて使わずに済むの。

    ‥‥ここで出てくるのか。
    『横の関係』

    アメとムチを使い分ける。つまり、

    良いことをしたら褒める
    悪いことをしたら叱る


    いわゆる『しつけ』というやつね。

    その『しつけ』の通りに行動するようになったら、その人は誰にとって都合の良い人間になると思う?

    ‥‥私だな。

    他人を、自分色に染めようとすると、人はアメとムチを使いたがるのよ。

    相手の意見を無視して、自分の価値観を押し付ける行為だわ。

    でも『良いこと』と『悪いこと』を区別できるようになるんだから、それは相手のためになるんだぜ。

    それは魔理沙にとっての『良いこと・悪いこと』なのよ。

    魔理沙は全知全能の神様じゃないわ。

    いろんな矛盾や間違いを抱えた、ただの一人の人間よ。

    正しいと思った瞬間に間違いが始まる

    そんなのおかしいんだぜ。

    私が陸上部の先輩だったら、後輩よりも速く走る方法を知ってるはずだ。

    それは私の方が正しいという事だろ?

    それも、魔理沙が自分だけの経験から導き出した、魔理沙だけの個人的な『正しさ』よ。

    魔理沙の言う通りに走って、速く走れる人もいれば、そうじゃない人もいるはずよ。

    ‥‥まぁ、そうかもな‥‥

    さっきも言った通り、魔理沙は全知全能の神様じゃない。

    完璧な答えを持ってるはずがないの。

    だから「自分が正しい」と思い込んで、相手に強制してはいけないわ。

    あのイチローでさえ、最初は打撃フォームを否定されてたよな‥‥

    バッティングの教科書通りに矯正してたら、メジャーリーグでの活躍は見れなかったかも知れない。

    そんな例もあるわね。

    だいたい、メジャーリーガーの打撃や投球フォームってすごく個性的だと思わない?

    それでも結果が残せるのは、人それぞれ、ふさわしいやり方があるのよ。

    ‥‥自分が正しい、と思うことがそもそも間違いなんだな。

    『正しい』とか『間違ってる』っていうのは、人それぞれ違うのよ。

    たしかに、魔理沙が正しいと思うやり方でうまくいくかも知れない。

    でも、それを他人に押し付けちゃいけないの。

    それは未来のイチローを潰すことになるかも知れないし、

    自分に合ったやり方を、自分で考えて見つけ出す、という『自立』のチャンスを相手から奪ってしまうわ。

    なるほど‥‥
    相手の自立を邪魔してしまうのか‥‥

    そういう事ね。

    でもアドバイスは必要だよな?

    「そういうやり方は腹筋を痛めるよ」とかさ。

    その通りよ。先輩は後輩よりも、知識と経験があるはずだからね。

    アドバイスを聞いてどうするかは後輩が決めることだけど、

    先輩である魔理沙には、後輩が明らかな失敗をしないように、

    自分の失敗談や成功体験を話したり、『援助』する役割があるはずよ。

    assistance

    援助か。なるほどな‥‥

    ‥‥あれ? これって『課題の分離』の話になってきてないか?

    そろそろ気付くと思ってたわ。

    課題の分離の話で言うと、アメとムチというのは、まさに相手の課題に踏み込んでしまう『介入』そのものなの。

    そうか‥‥ 速く走れなくて困るのは後輩なんだから、走り方を考えるのは後輩の課題ってことだな‥‥

    「こんなふうに走れ!」って強制したら介入になっちゃうんだぜ。

    そうそう。
    魔理沙はさっき疑問を持ったわよね。

    「アメもムチも使わずに、どうやって相手をコントロールするのか?」

    そもそも「相手を操作する」っていう発想が、介入を生んでしまうのよ。

    相手を操作するっていうのは、相手を自分色に染めるってことなんだな。

    『自分が正しい』と決めつけるから、相手を操作したくなる。

    Puppet

    操作しようとする行動は、相手の課題に踏み込む『介入』になる。

    介入してしまうと、相手が自分の課題を、自分で乗り越えるチャンスを奪ってしまう。

    つまり、自立を邪魔してしまう‥‥

    その通りね。課題の分離は、分離した後が大事だと前に話したけど、

    横の関係を作るというのは、その『分離した後どうするか?』の話なの。

    相手の課題に踏み込む介入ではなくて、踏み込まずに協力する援助をしないといけないわ。

    横の関係で近づいていく

    その『横の関係』って、どうやって作ればいいんだ?

    魔理沙は「感謝されるよりも褒められる方が嬉しい」って言ったわよね?

    そう思うのは、魔理沙が『縦の関係』で生きてるからなのよ。

    ヨコじゃなく、タテで生きている。

    ‥‥意味がよくわからないんだぜ。

    つまり、褒めるというのは、上の人が下の人に対してする行為なのよ。

    見下しているの。上と下の関係だから『縦の関係』ということね。

    そんなことないんだぜ。私が人を褒める時は見下したりしてないぜ。

    本当に「すごい」とか「えらい」とか思ったから褒めるんだ。

    じゃあ小さい子供が、背伸びして自販機でジュースを買ってきてくれたら、魔理沙は何て言う?

    「一人で買って来れるんだな、えらいぜ」って言うな。

    彼氏がジュースを買ってきてくれても、同じことを言うかしら?

    ‥‥「ありがとう」って言うな‥‥

    「えらいね」なんて言ったら、バカにするなって怒られそうだぜ。

    「えらいね」っていう言葉の後には、言わなくても続きがあるのよ。

    そんなこと出来ると思ってなかったっていう続きがね。

    言わなくても、その見下しのニュアンスは確実に伝わるわ。

    一人でジュースも買いに行けない、みたいな扱いをされたら、彼氏はバカにされたような気分になるでしょうね。

    ‥‥された事は同じなのに、相手によって私の態度が変わる‥‥

    横の関係では、相手を上や下に見ないで、対等な人間として見るのよ。

    たとえ相手が小さい子供であっても、ヨコの関係では対等なの。

    魔理沙の態度が相手によって変わるのは、タテの関係で生きてるからね。

    子供を対等な人間だと認めていたら、彼氏に対する態度と同じように「ありがとう」って言うはずなのよ。

    そんなの無理じゃないか?

    子供も 大人も 先輩も 後輩も 妹も 母親も、同じように接しろってことだろ?

    もちろん、礼儀というものがあるから、言葉づかいとかは変えないといけないでしょうね。

    でも気持ちの上ではみんな対等なの。

    人間には『上』『下』も無いのよ。

    私がタテの関係で生きてるのはわかったが、まだ答えをもらってないぜ。

    ヨコの関係は、どうやって作るんだ?

    その答えは次回に話すわ。

    横の関係を作るための、具体的なテクニックを紹介するわよ。

    なんだよ、お預けか。

    横の関係の話はまだまだ続くからね。

    とりあえず、今日の話を黒板を使ってまとめるから見ておいてね。

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    今日のまとめ

    アメとムチというのは、相手を自分の都合のいいように操作する手段。
    課題の分離の考え方では、それは相手の課題に踏み込む『介入』になってしまう。
    『介入』は、相手の『自立』の邪魔をする。
    必要なのは介入ではなく、相手の課題に踏み込まずに貢献しようとする『援助』
    横の関係を作れば、アメもムチも使わずに済む。
    アドラーは、承認欲求を否定する。
    承認欲求があると、他人との間に褒める叱るの関係を作ってしまう。
    つまり、承認欲求は、横ではなく縦の関係を作ってしまう。
    対人関係の入り口である『課題の分離』をした後、介入ではなく援助をする為にはどうしたらいいか?→次回に続く

    次回に進みます

    嫌われる勇気の徹底解説

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