甘やかしの罪を知ってますか?教育の最終目標を邪魔する心理◇アドラー心理学

    今日のテーマ

    教育を邪魔する甘やかし

    目次

    甘やかしの功罪

    今日は「他人を甘やかす」という行為の、功罪について解説するわよ。

    過度に甘やかす人のヤバい心理も解き明かしていくからね。

    ヤバい心理?
    甘やかし過ぎる人には、何か心理的な問題があるのか?

    そうね。その心理を自覚できなかったら、長いスパンで自分にも相手にも迷惑がかかるわね。

    気になるな、それ。
    さっさと教えるんだぜ。

    ふふ、いきなり結論を言っても理解できないわ。

    順を追って解説するから聞いてね。

    甘やかしのメリット・デメリット

    「甘やかし」って、一般的にはマイナスのイメージを持たれてるよな。

    相手の要求を無条件に受け入れたり、何でもかんでも手助けしたり‥‥

    そうかもね。
    魔理沙は甘やかされた子供に、どんなイメージを持ってる?

    ふむ‥‥ そうだな‥‥

    甘やかされた子供はワガママに育って、大人になってから苦労する、みたいな感じかな。

    ありがちよね、そういうの。
    実際に私の身の回りにも実例があった気がするわ。

    甘やかす親ってのはどこにでもいるんだぜ。

    私はあまり甘やかされなかったから、羨ましいって思ったりもしたけどな。

    甘やかされる生活って憧れるわよね。

    甘やかす行為の一番のメリットは、相手が幸せに感じることよ。

    要求に応えてあげることで、愛情を感じさせたり、ストレスを軽減させることができる。

    その結果、関係が良好になって、お互いの信頼感が深まったりもするわね。

    そうだな。
    子供に限らず、大人でも甘やかされると嬉しかったりするもんな。

    問題なのは「それを続けても大丈夫なのか?」って事よね。

    んん? どういう事だ?

    相手が子供でも大人でも、甘やかし続けたら自立心が育たないわ。

    何でも手助けされていると、それを当たり前に感じてしまって、

    自分で考えて困難に立ち向かう力が身に付かないわね。

    自分でやろうとするんじゃなくて、誰かの助けを待ってしまうんだな。

    そう。困難に対して受け身になって、他人を当てにしちゃうのよ。

    それに、過度に甘やかされた人は、協調性が低くなりがちよ。

    さっき言ってくれた魔理沙のイメージ通り、自分が「特別だ」と勘違いする可能性があるわね。

    ちやほやされると調子に乗るんだぜ。

    そんな人と、長く一緒にいると疲れちゃうよな。

    どんな意味を持つ行為か?

    結論に進む前に、もう少し深掘りして、甘やかしの「本質」について考えてみましょう。

    甘やかしの本質か‥‥

    なんとなくだけど、相手に気に入られようと、媚びを売ってるような印象を受けるんだぜ。

    「嫌われたくない」って気持ちに、流されちゃってるみたいな‥‥

    魔理沙、するどいわ。

    他人を甘やかしてしまうのは、好かれたいから・嫌われたくないからなの。

    これが本質の一つ目ね。
    もうひとつあるんだけど、何かわかるかしら?

    うーん‥‥
    あくまでイメージだが‥‥

    なんか、とても、大事に大事に保管しようとしてるみたいな‥‥

    ‥‥今日の魔理沙はスゴイわね。

    「甘やかし」を、わかりやすく言い換えると「過保護」になるわ。

    なんでも要求を受け入れてしまう
    困難を代わりに解決してしまう


    これらの過保護な行為は、次のようなメッセージを相手に伝えるわ。

    「あなたは変わらなくていいですよ」
    「そのままのあなたでいて下さい」

    あーー そうそう!
    私のイメージはそんな感じだ。

    変わらなくていい・そのままでいい

    こんな甘やかしは、確実に相手の成長の邪魔をするわ。

    なるほど‥‥

    過保護とか甘やかしってのは、相手の成長を止めてしまうのか‥‥

    そう、それが二つ目の本質ね。

    相手の成長の可能性を摘み取る行為

    ふむ‥‥
    なんとなくだが分かってきたぜ。

    「甘やかすのは、好かれたいから・嫌われたくないから」

    「甘やかしとは、相手の成長の可能性を摘み取る行為」

    この2つの本質を理解できれば、最後の結論に到達できるわ。

    過度に甘やかす人のヤバい心理

    やっと結論か。早く教えてくれよ。

    2つの本質を踏まえると、こんな結論が出せるわ。

    過度に他人を甘やかす人は、自信の無さから生まれる恐怖心に負けている。

    んん? 自信の有り無しなんて、これまでの話に出てこなかったぞ?

    ちゃんと話を繋ぐ為に補足するわね。

    つまり、自信がある人は相手の成長を喜べるけど、自信の無い人は相手の成長に怯えちゃうのよ。

    自分の存在感が失われるからね。

    ???

    例えば、子供や友達や部下から頼られたら、「自分は役に立ってる」と感じることができるわ。

    それが自信を保つための、一つの手段になったりするの。

    でも、相手が成長して自立してしまったら、世話人としての自分の存在感や自信が失われる。

    ‥‥頼られる状態を長引かせる為に、相手を甘やかすってわけだな‥‥

    その通り。自分が必要とされる状態を保つために甘やかす。

    成長してしまわないように、先回りして問題を排除するのよ。

    「私がいないとダメなんだから」とか言いそうだよな。

    自信の無い人には、そういう特権は魅力的だな。

    教育の最終目標

    魔理沙は教育の最終目標ってわかる?

    知らないな‥‥

    知識や技術を教えるのが教育なんだろうが、最終目標ってなると‥‥

    相手に自立してもらうこと

    これが教育の最終目標よ。

    もっと突っ込んで言えば、自分が必要ない状態を作るのが教育なのよ。

    ‥‥なるほど。
    霊夢の言いたいことがわかったぞ。

    甘やかしや過保護は自立を妨げるから、教育の目標には反してるんだな。

    そう。相手が苦しんでいたり、助けを求めてたりする時は別だけど、

    甘やかし続けるのは教育者として無責任な行動よ。

    わかるぜ。
    本質の一つ目でも言ってたよな。

    甘やかしは相手の為じゃなくて、自分の為の行動だぜ。

    好かれたい・嫌われたくないって、弱っちく思うから甘やかすんだ。

    そうね。
    諸悪の根源は自信の無さよ。

    自分の存在感を保とうとするのも、嫌われたくないって思うのも、自信が無いせいだわ。

    本当に「自信」って大事だよな。

    アドラー心理学では「勇気」と呼ぶんだろうがな。

    何かを始めたり変えたりする時は、いつも自信や勇気が必要になるわ。

    自信・勇気を得る方法は沢山あるから見てみてね。

    相手が成長してくれて、自分が要らなくなるのが教育の目標なんだよな?

    なんか教育者って寂しい立場だぜ。

    全くもってその通りね。

    だから教育者こそ、自信を持っていて、自立してないといけないんだわ。

    じゃないと必要とされる立場にしがみついちゃうよな。

    そうそう。

    相手の人生の踏み台になって、用済みになる自分を受け入れる。

    親でも先生でもメンターでも、そんな覚悟を持っていないと役割を全うできないのよ。

    教育者自身の人生が、充実してないと無理そうだな。

    なんとも厳しい立場だぜ。

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