アドラー心理学⑤『課題の分離』で人間関係をスッキリさせる

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    今日のテーマ

    fence

    今日のテーマはこれよ。

    人間関係をリセットする方法

    他人との間に出来てしまった、面倒なしがらみを解きほぐして、自分らしく生きる方法を教えるわ。

    ‥‥人間関係をリセットする方法か。

    私も含めて、みんな人間関係には悩んでると思うぜ。

    そうよね。
    今日はアドラー心理学を使って解決の道を探っていくわよ。

    「課題の分離」という対人関係のテクニックを紹介するわね。

    ふむ、それは興味深いな。
    是非やり方を教えるんだぜ。

    他人とうまく付き合えない時は、いったん関係をリセットして、再構築しないといけない。

    「課題の分離」ならそれが出来るわ。

    わかりやすく解説していくわね。

    課題の分離とは?

    relationship

    『課題の分離』か‥‥
    また新しい言葉が出てきたな。

    アドラー心理学は『対人関係』を考える心理学だから、

    その入り口となる『課題の分離』は、しっかりと押さえとかないとね。

    人間関係を軽く出来たらありがたいんだぜ。

    そうでしょうね。
    みんな悩んでるからね。

    ここではわかりやすく、例え話から入ろうと思うわ。

    魔理沙が働いている部署に、新入社員が入ってきたとするわよ。

    new member of society

    教育担当は魔理沙ね。

    そして、魔理沙が教えても、新入社員はなかなか仕事を覚えようとしないのよ。どうする?

    そりゃあ怒るんだぜ。首根っこ捕まえてでも覚えさせるだろうな。

    angry

    なるほどね。あらゆる手段を使って、仕事を覚えさせる‥‥

    当然だろう?
    私は教育担当なんだから。

    でも、その新入社員が仕事を覚えようとしないのは、何か理由があるような気がしない?

    そんなの関係ないぜ。

    給料もらってるんだぞ。
    その分働いてもらわないとな。

    まぁ普通はそう考えるんでしょうね。
    でもアドラーの考え方は違うのよ。

    何が違うって言うんだ?
    間違った事は言ってないと思うぜ。

    何か問題が起きた時、アドラー心理学では、『これは誰の課題なのか?』ということを常に考えるのよ。

    自分の課題と他人の課題を、ハッキリ区別して、切り離して考えるのよ。

    ‥‥誰の課題かを考えて切り離す‥‥

    この場合はどんな考え方になるんだ?

    まずはこう考えてみて。

    やらなかったり、出来なかったりして、最終的に『困る』のは誰なのか?

    例えばこの場合、仕事を覚えなくて困るのは新入社員ね。
    魔理沙じゃないわ。

    ‥‥まぁ新入社員が仕事できなくても、私はできるから別に困らないな。

    教育担当としてのプライドは傷つけられるがな。

    そう。だからこう考えてみて。

    『仕事を覚えるかどうか』は新入社員の課題。

    『仕事を教える』のが教育担当である魔理沙の課題。

    このように『誰の課題』なのかを、ハッキリ区別して考えるのよ。

    仕事を覚えるのが新入社員の課題で
    仕事を教えるのが私の課題‥‥?

    切り離して、それからどうするんだ?

    他人の課題には、介入しない。
    自分の課題には、介入させない。

    他人の課題に介入しない

    new member of society2

    それじゃあ、新入社員は仕事を覚えなくてもいいって言うのか?

    仕事を覚えるっていう、新入社員の課題には介入しちゃいけないんだろ?

    仕事は教えないといけないわよ。
    魔理沙は教育担当なんだからね。

    でも最終的に、仕事を覚えるかどうかは新入社員の課題だわ。

    魔理沙に出来るのは『教える』ところまでなの。

    でも新人が仕事を覚えなかったらマズいんじゃないのか?
    私は教育担当なんだろ?

    そうね。プライドが傷つけられるって言ってたわね。

    でも、新人が仕事を覚えない事を、どう思うかは魔理沙の課題なのよ。

    この場合は『教え方が悪い』とか、『コミュニケーションが足りない』と思うべきでしょうね。

    ・・・

    仕事を覚えるかどうかは新人の課題で、仕事の教え方や、新人の行動をどう考えるかが、魔理沙の課題なのよ。

    なんか自分勝手じゃないか?
    自分は自分、他人は他人って感じだ。

    最初はそう感じるでしょうね。でも、

    他人の課題に介入すること

    これこそが自分勝手な発想なのよ。

    ???

    だってこの場合、魔理沙は自分のプライドを満たすために、

    新人に仕事を覚えさせようとしてるのよね?

    どうして覚えようとしないのかを、考えようともせずに・・・

    ‥‥‥そうだな。

    たしかに、相手の気持ちなんて考えずに、教育係である自分の立場でしか考えてないかもな。

    新人にとっては、魔理沙の立場なんて関係ないのよ。

    新人の立場を無視して、強制的に仕事をやらせたって、仕事が嫌いになるだけよ。

    『言われたから、仕方なしやるか』っていう考え方が育ってしまって、

    自分の行動への『責任感』なんて育つはずがないわ。

    ・・・

    『これは自分の課題なんだ』と自覚することで、始めて責任感というものが生まれるのよ。

    new member of society2

    介入は、相手が自分の課題を自覚するチャンスを奪ってしまう。

    つまり、自立を邪魔してしまう。

    教えることは介入にならないのか?

    やるか、やらないかは相手の課題だから、「やれ!」と強制するのは介入になっちゃうわね。

    でも、やれるように援助すること。

    assistance

    例えば、知らない事や分からない事を教えていくのは魔理沙の課題よ。

    『課題の分離』は、相手をほったらかすような行動ではないの。

    自分の立場での『やるべきこと』に集中する。そういう行動よ。

    「自分の課題に集中する」

    つまり、新人に対して

    「強制ではなく、援助をする」

    ‥‥なんかイマイチよくわからんぜ。

    慣れない考え方だから戸惑うわよね。
    でもすごくシンプルな考え方よ。

    魔理沙は「新人がどうなるか」なんて思い悩まなくてもいいの。

    それは新人が、自分のために、自分の責任で考えることなんだから。

    魔理沙はこれだけを考えればいい。

    どうやって教えれば、新人の為になるのか?

    覚えるか、覚えないかなんて気にせず、どう教えたらいいかを考える‥‥

    そう。相手の反応や変化を気にせず、自分の役割に集中する。

    相手の課題に踏み込まなければ、自分の課題に集中できるし、他人に振り回されない生き方が出来るわ。

    ふむ。確かに言われてみれば、仕事を覚えない事にイライラして、新人の行動に振り回されるよりも、

    どうしたら覚えられるかを考えるだけの方がストレスも少ないだろうし、

    最終的には、自分の為にも新人の為にもなりそうな気がするぜ。

    その通りね。『分離』という言葉だけ聞くと冷たく感じるかも知れない。

    でも『課題の分離』の大事なところは、『分離した後どうするか?』という事なのよ。

    自分の課題に介入させない

    「他人の課題に介入しない』ってのは、なんとなく分かったんだぜ。

    その逆の、『自分の課題に介入させない』ってのは、どういう事なんだ?

    これは、そんなに深く考えなくてもいいかも知れないわ。

    だって、魔理沙が新人の成長を心から願っていて、

    毎日真剣に、どうやって教えたら成長できるのか、考えて行動してたら、

    「そんな教え方ではダメだ」とか、上司に言われたら腹が立つでしょ?

    ‥‥ふむ。まぁそうかもな。

    「教育担当は私なんだから口出しして来ないでよ」ってな感じでね。

    まあ、そんなストレートには言い返せないかも知れないけど、

    気持ち的に、その上司に振り回されることは無くなるはずだわ。

    ‥‥なるほどな。

    自分の課題に真剣に取り組んでたら、その課題に他人が介入してきたらムカつくんだぜ。

    自分がされてイヤなことを、他人にしてはいけないんだな。

    新人は、外からはそう見えないだけで、一生懸命やろうとしてるのかもしれないんだ。

    new member of society

    そうよ。もしかしたら、自分には合わないと思って退職を考えたりしてるのかもしれないわ。

    でも、そんなことは魔理沙には関係ないのよ。

    相手がどう思っていようと、何を考えていようと、魔理沙の立場で出来ることを真剣にやるだけなのよ。

    課題の分離か‥‥

    たしかに対人関係をリセットして、組み立て直すテクニックだな。

    「誰の課題か?」とか、いろいろ考えて行動しないといけないから大変そうだけどな。

    そうね。課題を『分離』するだけなら、他人を自分から切り離して楽になるだけだわ。

    でもアドラーは、それだけじゃあ許してくれないの。

    face each other

    分離した後、自分の課題に精一杯、向き合うことを要求してくる‥‥

    本当に大事なのは『分離した後どうするか』だもんな。

    そう。アドラー心理学は、楽をさせてはくれないのよ。

    前向きに充実した人生を送るために、努力を要求する心理学なの。

    心理学より哲学に近いわね。

    まぁ、楽してたら充実感なんて手に入らないってのは実感としてあるな。

    仏教に、こんな言葉があるらしいわ。

    楽して得られるものは貧と恥のみ

    貧しくて恥ずかしい人生を送りたくなかったら、最低限、自分の課題くらいは頑張らないといけないのかもね。

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    今日のまとめ

    fence

    じゃあ今日の話をまとめるわよ。

    まずは、目の前の課題が、誰の課題なのかを考えて、自分と他人の課題をハッキリ分けて考える。

    他人の課題に自分は介入しない
    自分の課題に他人は介入させない


    こんな感じね。

    その課題を乗り越えなかったら、最終的に『困る』のは誰なのか?

    これを考えれば、その課題が誰の課題なのかわかるんだったな?

    その通りよ。

    『課題の分離』ができれば、こんがらがった人間関係が整理されて、自分のやるべき事がハッキリするわ。

    他人に振り回されずに、自分のやるべき事に集中できるようになる。

    最近、私に「結婚しろ」ってうるさく言うおばちゃんがいるんだが、それなんて介入そのものだよな。

    結婚して良い思いをするのも、悪い思いをするのも私なんだから、『結婚』は私の課題なんだぜ。

    その通りね。

    「あなたの為を思って言ってるのよ」なんて言われても、流されたら振り回されてしまうわ。

    おばちゃんは結局は、個人的な思い込みを魔理沙に押し付けてるだけよ。

    参考意見として、聞くだけにしとかないとね。

    結婚してうまくいかなくても、おばちゃんは責任取ってくれないからね。

    たしかにそうだな。
    なんだかちょっと、気分が軽くなった気がするぜ。

    「課題の分離」は超重要だから専用のカテゴリを作ってあるわ。

    こちらは、より実践的な内容になってるから、気になったら見てみてね。

    次回に進みます

    課題の分離を深掘りする

    嫌われる勇気の徹底解説

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