幸せになる勇気の徹底解説⑤仕事のタスク◇稼ぐだけが仕事じゃない

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    今日のテーマ

    まずは自分の幸せを考える

    目次

    稼ぐだけが仕事じゃない

    さぁ、第五回の今日は、幸せな人生へのファーストステップ、仕事のタスクを解説するわよ。

    仕事のタスクか‥‥ 3つある人生のタスクの一つ目だったな。

    幸せに生きるためにやるべき課題。

    それが3つの「人生のタスク」で、
    仕事→交友→愛の順番で難しくなる。

    そう、その通りよ。
    前回におおまかな流れは伝えたわね。

    自分の人生に不満を持ったり、生きている意味を感じられないとしたら、それは「人生のタスク」から逃げているからよ。

    ・・・。

    「人生のタスク」を進めていけば幸福に近づける。

    だけど先を考えるのはまだ早いわ。

    まずは仕事の課題に注目しましょう。

    ここがおろそかになったままでは、先の課題に進んでも、いずれ行き詰まっちゃうからね。

    んん?? そうなのか??
    さっさと他人を愛して、幸せになりたいんだぜ。

    ダメダメ、そんなの絶対に続かない。

    幸福な人生にたどり着くまでには段階があるのよ。

    話を最後まで聞けばわかるはずよ。

    楽であることは幸せじゃない

    前回話した内容なんだけど、仕事のタスクで追求するものって覚えてる?

    えーっと‥‥ たしか‥‥
    「自分の幸せ」じゃなかったか?

    そうね。他人じゃなくて「自分」を大事にするのが仕事のタスクよ。

    簡単に言っちゃうと「他人の心配をする前に、自分の心配をしよう」って感じかしらね。

    他人の前に自分‥‥

    たとえば「引きこもり」の人がいるとするわね。

    ものすごく裕福な家庭で、おそらく親がいなくなっても食うには困らない。

    この人は幸せだと思う?

    おう、お気楽な人生を歩んでも大丈夫そうだし、羨ましいんだぜ。

    そう思うのは魔理沙がいそがしく働いているからね。

    アドラー心理学で考える、人間の幸せはシンプルよ。

    「貢献感」とか「所属感」とか呼ばれる感覚。

    これを感じることが人間の幸せだって言い切っちゃうわ。

    それは「嫌われる勇気」の解説の時に聞いたな。

    人間は、単体では弱いから、群れを作って生きてきた。

    群れから追い出されたら生きていけないから、自分の「居場所」があるかないかは死活問題になる。

    そうして何百万年も生きてきた人間は、共同体への「所属感」を持てると幸せを感じる。

    共同体への所属感、つまり、
    「ここにいてもいいんだ」
    という感覚ね。

    それが人間の感じる、根本的な安心や幸せなのよ。

    「ここにいてもいいんだ」と思えるためには、共同体にとって役に立つ存在じゃないといけない。

    だから「貢献感」が必要なんだぜ。

    共同体の役に立っている。
    他人に貢献できている。


    そう思えないといけない。

    幸せを感じるには「所属感」が必要で、そのためには「貢献感」が必要。

    だからまずは「貢献感」を目指さないといけないわね。

    霊夢の言いたいことがわかったぜ。

    引きこもりの人に「貢献感」があるかどうかって話をしたいんだな?

    うん、そうね。楽であることは、幸せとは関係ないのよ。

    引きこもりの人が幸せなのかどうかは、「貢献感を持てているか」で判断すればいいわ。

    この場合の共同体は「家族」だよな。

    家族のみんなに貢献して、自分の居場所を感じているかどうか‥‥

    部屋でゲームをしてるだけだと感じにくいでしょうね。

    親がいない間に掃除をしたり、晩御飯を作ったり‥‥

    親が苦手だと言ってる、税金の計算をしたり、壊れた家電の修理を頼んだり、直したり‥‥

    ふむ、それだと自分の居場所は感じられるかもな。

    親が年老いた時に進んで介護するのなら、むしろ定職についてない事がメリットかもしれない。

    ‥‥まぁでも、それは裕福な家庭に限定した話だぜ。

    親がいなくなっても、多くの資産が残されるような場合だけだ。

    世の中そんな家庭ばかりじゃないぞ。

    そうね。ボケーっとしてても、他人の稼いだお金で生きていける人は少ないでしょうね。

    まずは自分の生活を
    コントロールする

    だいたい、どんなに裕福だったとしても、自分の生活費くらいは自分で稼ぐ方が、気兼ねなく自由に生きられるってもんだぜ。

    その通りね。お金の問題を誰か他人に握られると、「生活」までその人に支配されてしまうわ。

    アドラーも同じように考えたのよ。

    生きていくには働かないといけない。

    もし働かずに生きられたとしても、その生活は誰かに支配されている。

    完全に誰かに養われてしまったら、自分らしい、自由な人生は送れない。

    アドラーは現実的だったんだな。
    人生の課題のひとつめが、働くことだなんて。

    当たり前の話ではあるんだけどね。
    まずは生きるということが最優先よ。

    最低限の生活は、
    自分で組み立てて維持できる。


    これが「仕事のタスク」の目指すところだわ。

    ‥‥最低限の生活って、どんなレベルの話なんだ?

    生きるということに直結するもの。

    つまり「衣・食・住」をコントロールできるって感じね。

    これらを他人に委ねない。

    なるほど。「衣・食・住」か。

    最低限、これらは自分の力でなんとかするんだな。

    そう、これらを他人に委ねるということは、人生の主導権を他人に握られるということよ。

    「自分」の人生じゃなくて「他人」の人生を生きることになっちゃうわ。

    仕事のタスクは「自分」の幸せを追求するのよ。

    人生の主導権を他人に握られて、他人の人生を生きている内は、人生のタスクに立ち向かえていない状態なのよ。

    最低限の生活は、自分で組み立てて維持できる。

    まぁ当然っちゃあ当然の話だな。

    ちゃんと働いて、お金を稼いで、最低でも衣・食・住は自分で用意する。

    まずは「自分」の人生を確保するって感じだな。

    そうそう、まずは人生の主役を自分にするのよ。

    そうしないと人生が始まらないわ。

    ‥‥たとえば専業主婦はどう考えればいいんだ?
    経済面を夫に支配されてるが。

    分業をこなしていく

    衣・食・住を用意するにはお金がかかるんだぜ。

    それを夫に握られてる専業主婦は、自分の人生を生きてないってことか?

    お金を稼ぐだけが仕事じゃないわよ。

    家族という共同体で考えれば、それを支えるすべての行動が仕事になるわ。

    いわゆる「分業」ってやつね。

    家族みんなが自分の役割を果たして、家族という共同体を維持していくの。

    分業か‥‥
    「お金を稼ぐ」っていうのは、みんながそれぞれ受け持っている、役割の内の一つでしかないと?

    そうね。会社でも団体競技でも同じことだわ。

    会社やチームなどの「共同体」には、必ず役割、 つまり「仕事」がある。

    ひとりで全部は出来ないから、分担して仕事をこなすことで共同体は維持される。

    このような「分業」という仕組みは、群れで生きる人間が考え出した、画期的な発明なのよ。

    ‥‥ふむ‥‥
    会社でも、スポーツの団体競技でも、たしかに自分の役割ってあるよな。

    その役割をしっかりこなして、共同体の中に「居場所」を作れって事だな?

    その通りよ。自分に与えられた役割を果たせば、そこには自分の居場所が出来上がるわ。

    分業という仕組みのおかげで、自分が得するように行動しても、共同体も同時に得するようになっている。

    なるほど。自分の成績しか気にしない人でも、良い結果を出せれば、それは共同体にとってもプラスになるよな。

    「自分」の売り上げを伸ばしても、
    「自分」の個人成績を追求しても、
    最終的には共同体の役に立てる‥‥

    それこそが仕事のタスクの本質よ。
    「自分の幸せ」を追求しても共同体に貢献できるの。

    お金を稼ぐだけが仕事のタスクじゃないわ。

    どんな共同体にいたとしても、そこで 「分業をこなす」 ことが仕事のタスクなのよ。

    仕事のタスクは分業をこなすこと‥‥

    分業をこなしていれば、他人のいいなりにならなくても済むわ。

    自分だって共同体の役割を果たしてるんだからね。

    たとえお金を稼ぐのが自分じゃなくても、言いたいことは言えるはずよ。

    ふむ、そうだよな。自分がいなくなったら相手も困るはずなんだぜ。

    さっきわたしは言ったわね。

    最低限の生活は、
    自分で組み立てて維持できる。


    これが「仕事のタスク」の目指すところだって。

    自分の人生を他人に支配されないためには、最低限の生活は、自分で用意する能力が必要よ。

    その能力とは「分業をこなす」能力であり、自分で稼いでもいいし、稼ぐ人をサポートしてもいいのよ。

    分業をこなして、自分の居場所と人生を守るんだな。

    なんとなくわかってきたんだぜ。

    今日のまとめ

    今日は人生のタスクのひとつ目、仕事のタスクを解説したけどどうだった?

    なんか意外と深い話だったぜ。
    生活のためにお金を稼ぐっていう、単純なタスクじゃなかったんだな。

    そんな考えでも間違いじゃないのよ。

    ただ、それだけだと、お金を稼ぐ人が一番偉いってなっちゃうからね。

    お家で家庭を守る人だって、稼ぐ人と同じように共同体に貢献してるのよ。

    団体競技で考えても同じよ。

    サッカーって点を取る人が目立つけど、守備の人も同じだけゲームに影響力があるはずね。

    自分の生活を守る手段は、お金を稼ぐだけじゃないってことだよな。

    共同体にはいろんな役割があるんだから、自分の役割を見つけて、それを頑張ればいいんだ。

    そうね。
    分業をこなせばいいのよ。

    仕事のタスクに必要なのは、その
    「分業をこなす」能力だったな。

    最低限の生活は自分の力で管理できないと、人生の主導権を他人に渡すことになる。

    分業をしっかりこなすことで、共同体の中に居場所を確保できて、同時に、自分の人生を守ることができる。

    その通り。まずは自分の人生を生きるために、自分の生活はコントロールできるようにするのよ。

    他人の幸せを考える、次のタスクに進むのはそれからね。

    まずは自分、次に他人の幸せよ。

    幸せじゃない人が、他人の幸せを考えると「自己犠牲」になってしまって続かないからね。

    とりあえず、自分らしく生きられなかったら幸せどころの話じゃないぜ。

    まずは共同体の中での、自分の役割というものをハッキリ意識してみるぜ。

    そして分業をこなして、自分らしい人生を守るんだ。

    その意気よ。次回は「交友のタスク」を解説するわ。

    本格的な対人関係はここから始まるから、忘れずにまた聞きに来てね。

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