家電量販店でテレビ担当を10年以上やっています。
現場でよく聞かれる内容を、わかりやすく解説します。
焼き付きが心配な方へ
有機ELテレビは、一度「焼き付き」が起こったら完全には直せません。
厳密に言うと改善はできるのですが、根本的には直りませんので、なるべく焼き付かないように気を付けて使用しましょう。
先に各メーカーの改善策から紹介していきます。
パネルに負担がかかるので多用は厳禁です。
テレビ担当オススメ!
SONY・パネルリフレッシュ
SONYホームページから抜粋
設定 → 画面と音声 → 高度なパネル設定 → パネルリフレッシュ
または
設定 → 画像と映像設定 → 高度なパネル設定 → パネルリフレッシュ
Panasonic・パネルメンテナンス
Panasonic説明書から抜粋
リモコンのガイド?ボタン → テレビを見る → 映像(画質)を設定・調整する
SHARP・パネルメンテナンス
SHARP説明書から抜粋
ツール → 基本設定 → テレビ機能設定 → パネル設定 → パネルメンテナンス
東芝・パネルメンテナンス
東芝 説明書から抜粋
設定 → その他の設定 → パネルメンテナンス
LG・パネルノイズクリア
LG 説明書から抜粋
設定ボタン → 詳細設定 → 映像 → スクリーンセーバー → パネルノイズクリア
ハイセンス・パネルメンテナンス
ハイセンス説明書から抜粋
設定 → その他の設定 → パネルメンテナンス
店頭でも使ってます!
洗えば何回も使えます。
毛羽立ちがちょうどいいので
店頭でも使っています。
焼き付きの原因
有機ELの焼き付きはどうして起こるのか?
簡単に言うと、特定の画素が疲れてしまい、周りの元気な画素と、明るさに差が出るからです。
有機ELはそれぞれの画素が点灯、消灯します。
明るい「白」の映像を映す時は、画素が頑張って点灯するので疲れます。
「真っ黒」の映像、つまり消灯している時は画素は休んでいます。
画素は疲れると暗くなっていきます。
明るい部分と暗い部分の境い目がハッキリしている映像が、同じ場所でずっと表示されることで、
元気な画素とくたびれた画素の境い目が、目に見えてわかるようになってしまうのが「焼き付く」ということになります。
くたびれた画素を元気にすることはできません。
全ての画素が一緒に疲れてくれれば焼き付きは起きないということです。
液晶テレビやプラズマテレビだって疲れたら暗くなります。
ですので、暗くなるのは仕方ないとして、画面の中で画素の頑張りに差が出ないように使ってあげた方がよさそうです。
焼き付きやすい映像
動きの少ない映像は焼き付きしやすいです。
例えば、パソコンの画面をテレビに映し出しているときです。
Youtubeを見ているとき、動画が流れている部分は映像が変化するので問題ありません。
しかし、コメント欄や関連動画などの文字や枠組みは、ずっと同じものが表示されています。
文字や枠組みはクッキリ見やすく表示されます。
明るさや色が周りと差が出るようになっています。
明るさの境い目がクッキリしていて、同じ画像が表示され続ける・・・
もしこの画面を1日10時間、毎日表示し続けたら間違いなく「焼き付き」が起こります。
ゲーム画面も同じです。
ステータスウインドウのように、画面の特定の位置でくっきりと表示され続けるのは「焼き付き」が起こりやすいです。
最近はスマホの画面も有機ELが増えています。
時刻やバッテリー残量の部分は常に表示されているので、焼き付いてしまったという報告はたくさんあります。
アイコンなどもそうですね。
スマホの有機ELは焼き付かないように使う方が難しいと思います。
スマホは2,3年で買い替える方が多いのでテレビよりは楽観的に考えられています。
以上のような極端な例でしか「焼き付き」は起きません。
店頭でも有機ELを販売して数年経ちますが、「焼き付き」でのクレームは受けていません。
メーカーもテレビ番組を見るような普通の使い方なら大丈夫と言っています。
極端な使い方は避けた方がいいでしょう。
焼き付き防止策
通常のテレビの使い方なら防止策を考える必要はなさそうです。
注意しないといけないのは、
ゲームをしたり、パソコンをつなぐ場合です。
どちらも、毎日、長時間やってる人じゃなければ問題無いと思います。
ただ同じゲームをやり続けるのは厳しいです。
パソコンも、ウインドウズのデスクトップ画面は変化しませんから厳しいです。
防止策を考えるなら
ワンパターンな使い方をしない
これしかないと思います。
おすすめなのは自分だけで使うのではなく、複数の人で使うことです。
見る人が変われば、見る映像も変わります。
みんなで仲良くテレビを使えば焼き付きは怖くありません。
つけっぱなしで放置せずに「オフタイマー」などをうまく使って、見ない時は電源を切ると画素の明るさは長持ちします。